菖蒲の織物

詩と写真とエッセイです。。。

将来の夢 #99

小さい頃の私の夢は、

パティシエになることでした。

ケーキが大好きだったからです。

 

成長すると、郵便局で働きたい、

と思うようになりました。

基本的に、単純作業を、

丁寧にこなすことが、好きだったのです。

お手紙を扱う仕事は、

自分に向いていると思いました。

 

母は、私を医者にしたがりました。

それが自分の叶わぬ夢でもあったからです。

将来が安定するから、人のためになる仕事だから、

理由はたくさんありました。

 

母のヴィジョンをはねのけるほどの、

強さのなかった若い頃の私は、

わけがわからなくなり、

そこから人生が複雑になりだしました。

 

結局、理系に進んだり、

文系に転向したり、

好きな漢文・哲学のかわりに、

米文学を学んでみたり…。

 

平和な日常を好んだ私は、

留学にも関心がありませんでした。

それを、視野を広げなさいと、

なかば強制的に送り出したのは、

やっぱり母でした。

 

母は留学経験がなかったので、

大学院留学の過酷な現実を、

知らなかったのでした。

 

奨学金に恵まれたので、

結局7年も海外生活を送りましたが、

目の前のことに丁寧に取り組んだとはいえ、

わけのわからないままでした。

 

外国で揉まれたので、

顔つきが多少、引き締まったようですが、

心に傷がたくさんできました。

本来は不要な傷です。

 

あまり、子供の将来に干渉するのは、

よくないのではないかと思います。

 

後悔はしてもどうしようもないので、

今に集中して生きていますが、

自分にとってはあまり意味をなさない、

さまざまな経験を、貴重なものも含めて、

持て余している状況です。

 

「えーん、こんなはずじゃなかったのに。」(T_T)

 

ここで、Stephen Craneさんの詩をご紹介。。。

A man said to the universe:

"Sir, I exist!"

"However," replied the universe,

"The fact has not created in me

A sense of obligation."

 

超訳…)

男が宇宙に言いました。

「神よ、私はここに存在しています!」

「ふ〜ん。。。」宇宙は言いました。

「だからといって、その事実が、

私に何らかの義務感を与えることは

ないですね…。」

 

アイス・カフェオレ飲んで、すっきりしてきます。

ちょっとだけ、ぼやいてみました。

お許しくださいませ。