友情のかたち #番外編
大学の敷地の端の端。
ひっそりと1本の古木が、
立っていました。
中国の古典に出てくるような、
髪を結ったおじいさんに、
イメージが重なるのでした。
が、しかし!
ムリヤリに「セラフィム」と、
西洋の天使の名前を、
私はつけたのでした。
そこを通るたびに、
挨拶する仲になりました。
人見知りなのか、なんなのか、
お友達を連れて来るのはダメだと、
お断りされてしまうのでした。
ねじ曲がった末に天を向く、
ある枝がとても良い感じなので、
写真を撮ることにしました。
すると、もう少し前に出て、
カメラの角度をもっと上にと、
教えてくれたのです。
不思議な写真が出来上がりました。
もう、直接会うことはないでしょう。
木と人との(一方的な?)友情の物語でした。